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Title:蒼星石ともみじ狩り 蒼「マスター見てください、山がこんなに色づいてますよ。」 蒼星石がテレビに映し出された紅葉に彩られた山を見ながら言った。 マ「お、もうそんな季節なのか…」 蒼「綺麗ですよね…こう風情があるというか。」 俺は別に紅葉など、見飽きているのだが 外国での生活が長かったのか蒼星石は目を輝かせながら テレビに映っていた景色を見ていた。 マ「そうだ明日にでも、もみじ狩りに行くか?」 俺の提案に蒼星石は驚いたような顔でこちらを見てきた 蒼「な、何を言ってるんですか!?ほら、僕は人形ですし…」 マ「大丈夫だって、普通の子供服を着てたら誰も蒼星石の事を人形だなんて思わないさ それに自分の眼であの景色を見てみたいと思わないか?」 蒼「はぁ…そこまで言うなら仕方ないですね…」 最終的には俺の必死な説得に蒼星石が折れるといった形になった 俺が必死になっているのには訳があった、 俺が蒼星石と契約して早1ヶ月経とうとしているのだが、 相変わらず蒼星石とはあまり打ち解けていないのだ なので、このもみじ狩りで少しでも蒼星石との距離を縮めようと考えたのだ。 そして翌日、もみじ狩り当日の日… マ「ほら蒼星石、出かけるぞー」 蒼「あの、マスター…何故僕の服が女物の服なのですか?」 マ「いいじゃん、似合ってるぞ~♪」 蒼「もう!質問と答えが違ってますよ。」 蒼星石は俺が用意した白いワンピースがどうも気に入らないらしい 白いワンピースはとても似合っているのだが 蒼星石は普段から女物の服とか着ていないので抵抗があるのだろう。 蒼「この服で出かけるの、今回だけですからね…?」 マ「えー、物凄く似合ってるのに…」 蒼「ほらほら!早く出かけないと晩御飯までに帰って来れませんよ?」 蒼星石が顔を真っ赤にして言った、可愛いなこんちくしょう そして俺と蒼星石は家を後にし、目的地のA山目指して車で移動を始めた。 蒼「あの、これから行くA山ってどのような場所なのですか?」 マ「ん~…そうだな、標高はあまり高くないから登るのは楽だと思うぞ。」 蒼「そうではなくてですね…出来れば景色の話を…」 マ「景色か…、テレビに映ってた山ほどではないが綺麗だと思うぞ。」 40分後、やっと目的地のA山に着いた 蒼「わぁ…凄く綺麗ですね…」 マ「頂上から見たほうがもっと綺麗だと思うぞ。」 蒼「そうですね、では登りましょうか。」 20分かけてやっと山の頂上に到着した 蒼「見てください!凄く綺麗ですよマスター!」 目の前に広がる色づいた山、その景色を見た蒼星石がはしゃぎだす。 マ「え?ん…あぁ…」 蒼「どうしたのですか?ひょっとして…楽しくないですか…?」 マ「いや、そうじゃなくてな、やっぱり蒼星石も女の子なんだなって。」 蒼「えっ…?」 マ「だって、紅葉を見ながらはしゃぎまわってたし、目も輝いていたよ?」 蒼「あぅぅ…それ以上言わないで下さい///」 蒼星石の顔が見る見る赤くなっていく。 今辺り色づいているもみじよりも赤いかもしれない。 マ「そろそろ下りようか。」 蒼「そ、そうですね、」 蒼星石の顔は未だに赤いままだった。 マ「帰り道は少し遠回りしてみようか。」 蒼「え?どうしてです?」 マ「行きと帰りが全く同じだと面白みが無いでしょ?」 蒼「そうですか?僕はそんな事無いと思いますが…」 マ「いいじゃないか、まだ遠回りしても夕飯に間に合う時間だろ?」 蒼「確かにそうですけど…はぁ…仕方ないですね。」 そして、登った時とは違う道順で山を下りて行った。 30分後… マ「あれ?ここさっきも通らなかったか?」 蒼「ええ!?ひょっとしてマスター迷ったんですか…?」 マ「そうみたいだな…」 蒼「どうするんですか!もう辺りも暗くなってきましたよ…。」 マ「うーん…こんな事になるなんて思ってなかったから地図やコンパスも持って来てないし…」 蒼「そ、そうだ!携帯電話があるじゃないですか!」 マ「落ち着け蒼星石、こんな山の中じゃあ携帯電話は圏外だ。」 蒼「マスターが落ち着きすぎなんですよ! も、もしかしたらこのままずっと迷うなんて事に…ううっ…ぐすん」 よっぽど怖いのかその場で蒼星石がへたり込んで泣き出してしまった。 マ「よしよし、怖くないからな…」 蒼「ま、ますたぁ…少しの間…手を繋いでもらってもよろしいですか…?」 蒼星石が涙目+上目使いでこちらを見ながらそう言ってきた。 マ「お、おう…蒼星石がそれで落ち着くなら…」 うぅ、この表情+白いワンピースの破壊力は異常だ… 蒼「ありがとうございます…」 マ「とりあえず、このままじっとしてても埒が明かないから歩こうか。」 蒼「でも、下手に動いて更に状況が悪くなるかもしれませんし…」 マ「大丈夫だって、帰り道は分かってるし」 蒼「…はい?」 蒼星石は俺の発言に目が点になっていた 当然だ、迷ってた筈の人間がいきなり「帰り道は分かってる」なんて言い出したら 誰でも驚くだろう。 マ「悪い、蒼星石実は今までの迷った云々は全部嘘、ドッキリね」 俺がそう言ったとたん蒼星石は俺の胸を叩き始めた 蒼「もう!マスターの馬鹿馬鹿!僕…凄く怖かったんですからね!」 マ「悪い悪い、こうした方が思い出として残りやすいかなと思ったんだが… よく考えたら思い出に残ったとしてもいい思い出ではないよな…すまなかった」 蒼「もういいですよ、ただしこれからはこんな性質の悪い悪戯はしないでくださいよね それと…これからも時々先ほどみたいに甘えても宜しいでしょうか?」 マ「大歓迎だよ、時々じゃなくて常時甘えて頂きたい位だ!」 蒼「もう!マスターったら調子に乗りすぎですよ!」 こうしてめでたく俺と蒼星石とは少し打ち解けた。 ちなみにこれは余談だが、俺はおイタをした罰として2日間夕食を抜かれた。 完
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蒼「行ってらっしゃい、マスター」 会社に行くマスターを玄関で見送る僕。いつもの風景。 蒼「さて・・・と。」 お茶を入れて一時のリラックスをしていた時に、それが目に入った。 蒼「あれ?」 そこには、1枚の封筒が置いてあった。 蒼「あれは確か・・・」 ~~~~~~~~~~ マ「・・・はい。では会議はその日の午後2時ですね・・・はい。では失礼します。」 携帯電話で話してたのは会社の人だろうか。 マ「さて・・・会議の資料はこれ・・・と。忘れないようにしないとな。」 ~~~~~~~~~~ 蒼「確かあの時の・・・大変だ!」 会議の資料を忘れるという、マンガにありがちな事をマスターは平然とやってくれた・・・ 蒼「早く届けないと・・・」 しかし、ドールである僕が外を平然と歩いたりしたら大騒ぎになってしまう。 下手したら、マスターに迷惑をかけるかも知れない・・・ 蒼「どうしよう・・・そうだ!」 僕はある人の事を思い出して、準備を始めた。 … 外は快晴、平和な昼下がりだ。 ただ・・・ ダンボール箱が動いている事を除けば・・・ 蒼「(マスターがやってたゲームで、ダンボール箱に隠れて隠密行動するゲームがあったんだ。それを真似すれば・・・)」 …蒼星石よ、スネークの世界と2007年の日本は違うのだぞ… もちろん通行人は不審に思う。 人が居る所では立ち止まっているが、それが道路のど真ん中とかだと、どう考えても怪しい。 公園に差し掛かった時、それは現れた。 蒼「(野良犬・・・)」 野良犬は蒼星石の入ったダンボール箱の臭いを嗅いだ。そして・・・小をひっかけた。 蒼「(うわっ!!)」 危うく声が出そうだったが、何とかとどまった。 蒼「(くさいよ―このダンボールはもう使えないや)」 蒼星石は、辺りに人が居ない事を確認して、ダンボールから脱出した。 蒼「さて・・・人目の付かない場所を行くしかないか。」 蒼星石は、マスターの会社への近道を順々に辿った。 マスターの会議まで、もう時間が無い。 しかし、その近道に立ちはばかるものがあった。 蒼「この空き地の隙間を通れば近道なんだけど・・・」 そこには、草が生い茂っていた。 蒼「・・・仕方ない、レンピカ!」 後日、その空き地の一部が派手に伐採されている様子が、子供達によって発見されたという・・・ そうして、マスターの会社に辿りついた。時間は午後1時20分。 しかし、まさか正面玄関から入る訳にはいかない。 蒼「そういえば・・・マスターは敵の注意を逸らして潜入するって方法取ってたっけ・・・」 蒼星石は、辺りを見回した。 すると、荷台ギリギリの木材を積んでいるトラックが目に付いた。 蒼「・・・ちょっと手荒いけど・・・レンピカ!」 マ「ただいま、蒼星石。」 蒼「おかえりなさい、マスター。」 いつもの夕方の風景だった。 マ「いや―今日会社の前で、過積載のトラックが荷台崩壊起こして、騒然となってたよ。」 蒼「怖いですね―」 もちろん犯人が僕だなんて言えない。レンピカに荷を切ってもらったなんて・・・ マ「会社のみんながその騒ぎで飛び出したんよ・・・警備員の人もな。」 僕はその隙に、マスターの鞄に資料を入れたのだ。 マ「まぁとにかく、一時騒然となったけど、何とか収まっt・・・っと」 マスターは携帯の着信に応えた。 マ「・・・はい、大丈夫です・・・えぇ、明日の会議に支障は・・・」 蒼「あ・・・明日・・・!?」 僕はそのマスターの言葉に驚いた。 マ「・・・はい・・・では。・・・いやなぁ、明日の会議用の資料が何故か鞄に入っててな。」 蒼「明日の・・・」 マ「いやはや、オレもそこまでボケるようになったかと、ちと悲しくなったぜ。」 そう言って、大きく笑い出した。 蒼「は・・・ははは・・・」 もちろん僕としては笑えない。 大掛かりな騒ぎ起こして届けたモノが、実は明日のモノだったなんて・・・
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辺りがすっかり真っ暗になっていた。 俺は居間でゆっくりのんびりしていた。 「えいっ」 「ぎゃっ!…何するですか人間!これ以上やったら本当に叩きのめすですよ!」 「あはは…面白いな義姉さん」 「だから義姉さんと呼ぶなとあれほど言ったのにまだわからんですか!それに面白いなんて…」 そんなこんなで翠星石をからかっていた。 その直後にひどい眠気に襲われた。 「ふあぁ…おやすみ蒼星石、義姉さん」 「僕も寝ようかな…おやすみマスター。」 「ま、待つです人間…まだ話は…」 バタン 「ま、まぁまぁ翠星石。マスターも疲れてるんだから、あんまり怒らないで…」 「…おやすみです蒼星石」 スッ 「お、おやすみ翠星石…何かあっさりしてるなぁ…」 俺は寝室へと向かった。 「…ねむ…い…ドサッ」 そのままベッドに倒れ込み、深い眠りに入った。 数分がたった。 キィィ ドアを開ける音が寝室に響き渡る。 「ふふ…こうも簡単に寝るとは隙だらけな奴ですぅ」 どこからか声がする。俺は熟睡していた。 「今までの恨み…どう返すか悩むですぅ…」 そう言うと翠星石はベッドにゆっくり近付く。 午前五時。 ふとした拍子で目が覚める。 「ふぁぁ…よく寝た…?」 直後に体に不快感を覚えた。 なぜならベッドと俺をしがみつけるように鎖が縛られていた。 「な、何だコレ…?」 「気づいたですかぁ?人間」 「義姉さん?」 「…っ!…まぁいいです。そのへらず口が動くのも今だけですぅ。」 そう言うと水を吸ったタオルを数枚持って来た。 「な、何すんの…?」 「このタオルを顔に強く巻けば、息が出来なくなって…窒息して死んでしまうという恐ろしいタオルですぅ。水に濡れてて吸着性能もアップ!ふふふふふ…」 「え…?待て…」 「つまらん意地を張ってたら、死ぬですよ人間。翠星石の靴を舐めて慈悲を持って謝るのが人間の義務ってもんですよ?」 「な、何で舐めなきゃ…」 「決定権はこっちにあるですよ?さぁ…さぁ…!」 俺は首を横にぶんぶん振った。 「だ、誰がそんなことやるか…」 「はぁ…残念ですぅ。人間はもうちょっと賢いかと思ったんですが…」 「じゃあ殺るですぅ」 そう言い、俺の顔元まで来る。 ばさっと濡れたタオルが俺の顔に掛かる。 その量はどんどん増えていく。「苦しい…」 「その苦しさから逃げる方法は負けを認める事だけですぅ」 「うう…」 「早くしないと殺るですよ?」 「……分かった…認める…」 「最初から素直にそう言えばいいものの…ふふふふ」 そう言うと、目の前が、急に明るくなった。がちゃがちゃと鎖が外れていく。 「さて人間、舐めろです。」 そう言い靴を出して来た。 「嫌だ…」 「嫌なら翠星石にぶちのめされるでもいいですぅ。」 まだマシか… 「くっ…んじゃそれで」 そう言った時、体から力がどんどん抜けていった。 「おはようマスター…って大丈夫!?どうしたの?」 そこにはボロボロのマスターが居た。 「翠星石は…良い人」 その言葉は植え付けられたように頭に残っていた。俺は気絶した。 側で翠星石は和やかに笑っていた。
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蒼「みなさん今晩和。今夜も(翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ)の時間がやってまいりました。 パーソナリティは僕、ローゼンメイデンの第4ドール・蒼星石が務めさせて頂きます。」 蒼「えぇ、まず残念なお知らせです。ずっと相方だった翠星石が、あまりの罵りの激しさに苦情が相次ぎ、降板となってしまいました。 翠星石の罵りを期待していた方々、ごめんなさいっ!」 蒼「その代わり、今日はスペシャルゲストをお呼びしております。後程到着の予定です。 さて今夜も皆さんと、楽しい夜を過ごしましょう。」 蒼「たとえ僕だけでも、翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ、今夜も始まります!」 Title:翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ 蒼「まず最初のお便りは、ラジオネーム・阿部高和さんから・・・」 「や ら な い か」 蒼「・・・」 蒼「勘違いされてる方も多いですが、僕は女です。後から(ごめん、男の子だと思ってたんだ)では済まされませんよ。」 蒼「気を取り直して、次のお便りは、東京都の住所不定無職、ラジオネーム・ダディクールさんからです。」 「いつも楽しく聞かせてもらっています。ところで蒼星石さんは皆から(蒼星石は俺の嫁)と言われていますが、 本当の所、誰の嫁なのでしょうか。」 蒼「いつも聞いて頂きありがとうございます。僕は誰の嫁とかではありません。皆さんの心の嫁です。 皆さんに楽しい一時を与える、それが僕の役目ですから・・・」 蒼「次のお便りは・・・えーと・・・読みにくいな・・・ラジオネーム・蒼星石の双子の姉さんからです・・・!!」 「(蒼星石!翠星石を差し置いてラジオに出るなんてひどいですぅ!翠星石と蒼星石はいつも一緒だって言ったんじゃないかですぅ!!)」 蒼「(翠星石・・・あれほど番組にお便り出すなって言ったのに・・・)」 蒼「えぇ・・・ひとまずこのお便りは置いておきましょう・・・さて、ここらで恒例の(サウンド・オブ・ラピスラズリ)コーナーです!」 蒼「このコーナーは、僕が印象に残ったサウンドを、僕的偏見を交えて流すコーナーです。 まず最初は・・・懐かしのユーロビート、King Kong D.Jungle Girlsの名曲・Boom Boom Doller!!」 (曲が流れる) 蒼「この曲の何が印象に残ったかと言いますと・・・」 (曲のサビに入る) 蒼「⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン ⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン」 曲「(Boom Boom Boom Boom) Shoot you like a bombar (Boom Boom Boom Boom) At your order」 蒼「非常に⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン出来る曲ですねこれは。一部の方には涙モノではないでしょうか。」 蒼「さて、お便りがぞくぞく届いて居ます。ラジオネーム・ジョルジュ長岡さんから・・・」 「蒼星石のバストの大きさはどれくらいですか?おっぱい!おっぱい!!」 蒼「・・・」 ┌──┐ i二ニニ二i i´ノノノヽ))) W////ノリ (つ⊂) 〈__l__〉 〈_ハ_〉 蒼「・・・えっと、僕は人形で・・・おそらく人間で言えば14歳程度のプロポーションに作られてますので・・・ それで察してください・・・(こんなの恥ずかしいよぉ!!)」 蒼「えぇ・・・次のお便りは、ラジオネーム・荒巻スカルチノフさんからです。」 _,,..,,,,_ / , 3 `ヽーっ l ⊃ ⌒_つ ` ー---‐'" 蒼「(・・・これに何を突っ込めと・・・!!やっぱり翠星石がこういうお便りにストレートな罵り入れれるってのは凄い事だよ・・・)」 蒼「えっと・・・とりあえず日本語でおk?」 蒼「あ、スペシャルゲストが到着した模様です。ではゲストが準備出来るまでの間、皆さんのリクエスト曲を流すとしましょう。 今日のリクエストは、兄者さん・弟者さん・妹者さん・ギコさん・・・他多数の方のリクエストで・・・ おっくせんまんのテーマです!!」 蒼「(・・・マスター、確かにロックマン2のあの音楽は名曲ですよ・・・でもこんなアレンジって・・・!!)」 蒼「さて、準備が出来た模様です。今日のスペシャルゲストは・・・」 翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ(後編)
https://w.atwiki.jp/ao-ohanashi/pages/853.html
… ガタタンッ…ゴトトンッ… ガタタンッ… ゴトトンッ… 『マスター、次の駅は 《ぷれあです》 って言うんだよ?』 『…すばる星、か。 冬の夜空では一番に好きだ。』 『うんっ、とっても綺麗なんだ。 …もうすぐ見えてくるよ?』 列車の窓から外を見る。 遠く、近く、美しい星々の輝く、漆黒の夜。 真向かいに座った蒼星石の顔が、窓のガラスに反射して微笑む。 『ほらほらっ、見て…!』 蒼星石の指差す方角へ、俺は身体をねじ向けて、外を眺めた。 ゆるやかなカーブを描く軌道。 その先に… 大きなアセチレンランプのような、限りなく青白いガス燈のような、冷たく、やさしい光。 あまりの美しさに、思わず見とれてしまう。 と… いつのまにか、蒼星石がかがみこんで、俺の頬に顔を寄せていた。 「ちゅっ」 頬にキスをして、顔を赤らめて、イタズラっ子のように微笑む蒼星石。 甘やかなミルクのような肌の匂い。 髪の毛のかすかなミントの香り。 俺は笑いかえして、蒼星石の唇をやさしく吸う。 俺は… 眠りから醒めると、いつのまにか夜行列車の中に居た。 客車の中には、俺と蒼星石以外、誰も居ない。 古びた、あちこち木造の、薄暗い白熱灯に照らされた車内。 …… 蒼星石の話では、この列車は 《銀河鉄道》 という名前らしい。 地上ではなく、星々の間の宙空を走り、遠い彼方へと続いてる… そうだ。 果てしなく遠い、どこかへ。 … キスをやめて、蒼星石を抱き寄せながら、向かい側の席へと移る。 …今まで蒼星石が座っていたぬくもりが、腰に気持ち良い。 『綺麗でしょ、マスター…?』 『ああ。 素晴らしいな。』 蒼星石を膝の上に乗せて、一緒に顔を並べて、近付いてくる駅を眺める。 今は、車内全部を明るく照らし出すほどの輝き。 幾つもの大きな光球が浮かぶ中、青LEDのような方向指示燈が整然と並び、彼方へと続いている。 『あれ? この駅には… 停まらないのか?』 『うん。 ここは、まだマスターの降りたい駅じゃない、みたいだね…。』 残念そうに、でも何故か嬉しそうに答える蒼星石。 列車は、ゆっくりと、輝く水晶のような美しい駅を抜けて、そのまま進んでいった。 やがて… 後方からの輝きは弱まって、また黒々とした宇宙が、目の前に。 『なぁ、蒼星石。 …俺たちは、いったい何処に向かってるんだ?』 『…。』 列車の単調な 「ガタタンッ…ゴトトンッ…」 の音だけが、鳴り響く。 蒼星石は、俺に全身を預けたまま、黙っている。 『もしかして… 蒼星石も知らないのか?』 『ううん。 知ってるよ。 …でも、解らないんだ。』 『知ってるのに、解らない?』 蒼星石は、振り返って、俺の目を覗き込んだ。 暖かで、哀しそうで、吸い込まれそうな… その赤と緑。 『マスターが、ね。 「降りたい」って思うはずの場所が、目的地なんだ。 それだけは知ってるよ。 でも、それが何処なのか… ボクには、解らない。』 そう言うと、蒼星石は、また少し哀しそうに笑った。 『ボクの役目は… マスターの居るべき場所へと案内すること。 無事に、目的の駅まで送り届けて、それから… 』 『… それから?』 『… ボクはっ、ぼ、ぼくは… 』 突然、蒼星石の目から涙が溢れ出した。 遠い星に照らされて小さく輝く、涙。 俺は… 強く抱きしめて、その涙を吸ってやる。 暖かい。 『ますたぁあああ!』 泣きじゃくって身体を押しつけてくる蒼星石。 互いの身体を撫であい、求め合って、…せつない火照りに熱くなり、ひとつに交わって。 誰もいない、仄暗い客車の中。 座ったまま、下から貫いて、レールの振動に合わせて揺れあって。 …… また、いつものように一緒に絶頂して。 蕩けるような余韻に浸りきり、身体を重ねたまま、暖かな吐息を交わして。 やがて身体を起こし、服を調えて、俺の横に座る蒼星石。 俺に身体をもたれかけて、静かな吐息を吐いて… 甘えて、小さな鼻梁をこすりつけて。 でも、哀しそうな空気は、消えぬまま。 『なあ。』 俺は… 蒼星石の目を覗き込んだ。 遠い瞳が、一瞬、俺に焦点を合わせて、…また、遠ざかる。 『あのさ… 正直に、本当のことを話して欲しいんだけど。』 『……』 『俺は… 死んじまった、のか?』 『……』 『俺は何かの理由で、もう死んでいて、 蒼星石が俺の魂を、どっかの世界へと導いてくれている、 …そんな感じじゃないのか?』 『… そう、だよ…。』 殆ど 「確信」 を持っていたから… 驚きはしなかった。 むしろ、ホッとした。 小心者だった自分。 いつもいつも 「死」 を恐れてて、忘れるためにいつも 「祭り」 を追っていて、 結局は無目的のまま、くだらない人生を延々と垂れ流しながら、 「悔い」 ばかりに埋もれ始めていた、自分。 でも… いま、思い出そうとしても、死んだその瞬間の苦しみや痛みの記憶は、無い。 『(あるいは… 蒼星石が、その辛かった部分を消してくれたのか…?)』 解らない。 でも、俺はいま、こんなにも安らぎに包まれて、最後の旅を続けている。 どこまでも遠く、深い蒼。 星々の輝きは青白く、ときおり真紅や橙色を交えながら、遥か彼方まで広がって。 蒼星石は、俺の胸に顔を埋めると、小さく吐息をついた。 『マスター… ごめんなさい。』 『いや。 …ありがとう、蒼星石。 本当に。』 『… マスター…。』 『とっても良い気分だよ… これで、蒼星石とお別れするのが無ければ、最高なんだけどな…。』 『マスター… 』 蒼星石が、顔を見上げて、俺の瞳を覗き込んできた。 …… すがるような、壊れそうな、真剣な目。 『ひとつだけ、方法があるよ…? 』 『え?』 『でも… それは、マスターにとって、良くないことだから… 』 『…なんだい? ぜひ教えて欲しいな。』 『… ずっと、この列車から、降りないこと… 』 蒼星石は、悲しそうに頭を降った。 『あのね… 死んじゃった人は、みんな、この列車に乗って運ばれて、 降りたい駅に着いて、次の 「転生」 を待つの。 とっても素敵な場所で、ゆったりと寛いで… 生きてたときの苦しみを癒されて。』 『天国、のような…?』 『そう。 …たとえ苦しくても、良い生き方してきた人は、その御褒美に、 次に生まれ変わるとき、前世よりももっと良い命を与えられて、産まれるの。』 『なるほど… 』 『そして、マスターは… 頑張って、ずーっと一所懸命に生きてきたから、 降りれる駅も、とても素晴らしいはずで、本当に幸せになれるはず、なの…。』 蒼星石の瞳は、暖かな尊敬と慈愛に満ちて、輝いている。 哀しそうなまま… 切なそうなままに。 『でも… この列車に、いつまでも乗ってると… 「転生」 もできないまま、二度と、生きる喜びも得られないまま、旅を続けることに… 』 『蒼星石。』 俺は、話の途中で答えた。 『なあ。 …俺が、「転生」 する先の世界でも、蒼星石は現れてくれるのか?』 蒼星石の顔が、寂しそうに歪む。 『たぶん… 無理です。 ここでお別れしたら、もう二度と… 』 『…。』 『マスターの記憶から消えて、でも、ボクはっ! マスターのこと、いつまでも覚えてて、 存在をやめるまで、お、想い出の中にだけっ、…マスターがっ、 』 声が嗚咽の中に沈む。また溢れ出してきた、涙。 俺は… 力の限り、蒼星石を抱きしめる。 『だったら… オレ、何処にも降りない。 ずっと一緒に行こう… どこまでも。』 『… ま、マスター… う…、そ、そんな、そんなっ…!!!』 絶対に手放したくない、最高の存在。 蒼星石は、俺の胸の中で、いつまでも泣き続けていた。 … 無時間の虚空。 遠い星々。 古びた円盤状の速度計を見て、針の振れを確かめる。 少し速度が上がり過ぎ… か。 …… 蒸気のバルブを調整し、出力を抑え、徐々に近づいてくる運行指示塔へ信号を送る。 「正常。問題ナシ」 指示塔から、グリーンの点滅が返されてくる。 いろいろ、結構忙しい… 鉄道の運転って。 『お茶、淹れてきましたーっ。』 振り返ると、蒼星石の笑顔と敬礼。 車掌の制服が、本当によく似合う。 抱きしめてキスを交わし、熱いミルクティーを啜りながら、再び計器に目を戻す。 俺たちは、遠い銀河核の中心へと行き着いた後、そのまま銀河鉄道システムの一員となった。 無限の軌道を走り、死者の魂を運び、星々の奥へと連れて行っては、別れを告げて去る。 ときおり、次の人生を営める 「転生」 を、少し羨ましくも思うけど… いつも一緒に居てくれる蒼星石のおかげで、寂しくはない。 『マスター、いま乗ってきたお客さん、とっても綺麗な人ですよっ。』 『んー、見に行きたいけど、ちょっと、なんか蒸気圧が安定しなくってさ…』 蒼星石は、俺の腕にもたれかかると、 ちょっと不安そうな、でもイタズラっぽいような声で。 『見に行けないほう、嬉しいかも。 …マスター、惹かれて一緒に 「転生」 行っちゃったら、哀しいから。』 『何言ってんのかな全くっ…』 苦笑しながら、蒼星石の髪に顔を埋めて、暖かな香りと温もりに、くつろいで。 『この軌道、そういえば初めてですよね… 「フォーマルハウト」? 「秋のひとつ星」 でしたっけ?』 『ああ… 周囲に何も無いけど、空間が澄み切ってて、とっても良い感じだ。』 …… 『蒼星石、おまえは俺の 「ひとつ星」 さ。』 そんな 「いまさら」 な台詞を言おうか、言うまいか、少し迷いながら、 俺は、遠い彼方に見え始めた光輝を見つめていた。 END
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ある日の夜。俺は缶ビールを飲んでいた。 「もうマスター、飲みすぎです。飲みすぎはよくないですよ。」 確かに、もう三本目だった。だがまだその三本目はまだ半分位残っていた。 そこで、俺は思いついた。 「なあ蒼。そう思うなら、この残りのビールを飲んでくれよ。」 「ええー。流せばいいじゃないですか。」 「そんなの勿体無いじゃないか。」 「…。それに、僕お酒飲んだことないからどうなるかわからないし…」 「ビール位で大したことにならないだろ。それに酔ったとしても、受け止めてやる。」 そんな俺の期待の眼差しに負けたのか、蒼星石は観念したようだった。 「じゃあ、飲むよ…」 渋々缶ビールを持った蒼星石。少しためらった後、一気に飲み始めた。 「お、おい。なにも一気に飲むことないだろ。」 「プハァ。はい、飲んだよ…。あれ?何だかフワフワする…?あれれ…?」 そう言って、蒼星石はテーブルに突っ伏してしまった。 「蒼…?」 ビールでこんなになるとは、ドールは酒に弱いのか?まずいことしちゃったかな? しばらくして… 分岐点。「蒼星石のあなたに対するストレス度は?」 ①低い ②中くらい ③高い
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星のカービィまとめWikiは星のカービィシリーズに関する情報をまとめている非公式のWikiです。 当Wikiは非公式のWikiであり、株式会社ハル研究所、任天堂株式会社、その他関連企業・個人とは一切関係がありません。
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【岸野 星来】 ※名前:岸野 星来 ※読み:きしの せら 身長:160センチ 体重:48キロ 3サイズor体型:(C)85・56・86 ※髪型:ふわふわショートボブ 髪色:ダークブラウン / 赤メッシュ ※一人称:私 ※性格:ハイテンション / ずぼらだが変なところにこだわる / 変なプライドがある 誕生日:7月18日 血液型:A型 ※所属クラス:1年1組 ※部活動:アーチェリー部 ※桜花or菊花or自宅等:菊花寮 ※入学時期:高1 好きなもの:エナジードリンク / 鮭のおにぎり 嫌いなもの:匂いの強いもの お気に入りのシャンプー:ラックス ルミニーク 家族構成:兄が二人、両親 イメージCV:上田麗奈 備考:中学時代にアーチェリーで好成績を残し推薦入学をした。推薦入学だということにプライドを持っており、部の先輩と衝突することもしばしば。が、ポジティブな性格で基本的には好かれるタイプ。弓や矢は黒や赤基調のスタイリッシュなものを使用しており若干厨二が入っているのか? ずぼらだが運動部特有の匂いには気を遣っていて、汗臭いと言われるとかなり凹む。 台詞例:「っしゃぁぁぁっ! やったぁぁぁぁ!」 「君のために勝ってくるよ!」 「うわぁぁぁっ! ちょ、なに! なにやってんの!?」 「もうだめだぁぁぁ……」 登場作品 メイン登場作品 【作品名と作品へのリンク】 サブ登場作品 【作品名と作品へのリンク】 【作品名と作品へのリンク】 【作品名と作品へのリンク】
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マ「ねえねえ、夏休みはどう過ごすのがいいかな?」 蒼「うーん、朝はだらけず早起きしてご飯もきちんと食べて・・・」 マ「ほうほう。」 蒼「それでせっかくだから運動する時間もとって体力を付けて・・・」 マ「うん・・・。」 蒼「だけど勉強も疎かにせず知的な・・・」 マ「ちょっと待った!」 蒼「何?」 マ「そんな模範的な過ごし方を聞きたいのではなくってさ・・・。」 蒼「そりゃあ別に聖人君子みたいになってくれなくてもいいんだけど・・・ 言っちゃなんだけどさ、マスターって夏休み最終日に徹夜で宿題を仕上げてたタイプでしょ?」 マ「そんな事無いぞ!」 蒼「あ、そうなんだ。失礼な事を言っちゃってごめんね。」 マ「徹夜しても終わらなかったなんてのもザラだった!」 蒼「威張らないでよ。」 マ「ごもっとも。・・・で、聞きたいのはそういう事じゃなかったんだって。」 蒼「じゃあどういう事?」 マ「蒼星石は自分の夏休みをどう過ごしたいのかなって事。」 蒼「夏休み?別に僕には夏休みも何も無いじゃない。」 マ「いやあ、そりゃそうだけどさ、何かしたいことは無い?海に行きたいとか。」 蒼「海ねえ、何をしに?」 マ「え、ああっと・・・イルカさんとお友達になるとか?」 蒼「そんな事できるの?」 マ「ごめん知らない。でも希望があれば調べるし、場合によっては翠星石とかにも呼びかけるから。」 蒼「マスターが?」 マ「うん、たまには翠星石と水入らずでしばらく過ごしたいとかあるんじゃない?」 それを聞いて蒼星石がちょっと考え込む。 蒼「あのさ・・・厄介払いなら・・・普通に言ってくれれば・・・」 マ「え?」 蒼「たまの長期休みだもんね。誰かとどこか行くの?別に僕は独りで居ればいい・・・」 マ「違う違う!そんなんじゃないよ。ただちょっと思いついたから・・・。 本当に何でもいいんだよ?香港に行って美味しい物いっぱい食べたい!とかでも。」 蒼(ああなるほど、今日見に行った映画の影響か) ようやく唐突な発言の理由が分かり安堵する。 蒼「それなら別にいいよ。わざわざそんな時間を設けてもらわなくても不満も無いし。」 マ「たまの機会にやってみたいなって事の一つや二つは・・・」 蒼「無いよ。」 マ「でもさ、自分でこうしたいって事があっても普段はなかなか思うように出来ないでしょ?」 きっぱりと断言するもマスターの方も一向に引き下がる気配が無い。 マ「いつも良くしてもらってるからさ、ちょっとしたお返しって事で可能な限り力になりたいんだ。 例えば思い出の場所があるならそこまでは連れて行けるかもしれないし、 もっと単純にこれ食べてみたいなとか欲しいなってのとかがあれば買って来るとか出来るだろうしさ。」 蒼「うーん、気持ちはありがたいんだけど、特に無いなあ。」 マ「別に難しく考えなくてもいいよ?夏休みなんて言い方も意識しなくていいし。 こういう事したいってのがあればそのために時間と労力は割かせてもらうよって事だからさ。」 蒼「時間と労力か、でもそんな長くは無理だよね?」 マ「二、三日くらいなら余裕でなんとかなると思うよ。出来る限り頑張るからさ。」 蒼「・・・そうだなあ・・・翠星石やみんなには内緒にしてもらえる?」 マ「もちろん。細かく話したくなければ詮索したりもしないよ?」 蒼「約束だよ?」 マ「うん、約束ね。」 蒼「じゃあね・・・」 翠「翠星石、満を持して参上!」 マ「あ、いらっしゃい。」 テーブルに着いたマスターが元気よく現れた翠星石を出迎える。 マ「今日は何の用?」 翠「夏休みだから真紅の提案でくんくん尽くしを開催するですよ。」 マ「ほう。」 翠「くんくんが名探偵としての開花を遂げる劇場版『くんくん、誕生!』から時系列に沿ってマラソン上映をするのです。」 マ「そりゃあハードだね。」 翠「まあ夏休みですからね。で、蒼星石はどこです?お誘いに来たんですが出かけてるんですか?」 蒼「いや、ここに居るよ。説明も聞いてた。」 翠「ありゃりゃ?」 蒼「残念だけど今回は参加を見送らせてもらうよ。」 翠「んー?」 翠星石が声を頼りにテーブルの周りを回り込むとさっきまで隠れていた蒼星石の姿が見えた。 翠「おやまあ、そんな所に居たんですか。」 蒼「うん・・・変かな?」 さっきまでは丁度テーブルの陰に隠れている形だったが、蒼星石はマスターに抱っこされていたのだった。 翠「いや、別に変じゃないですけどね、今までそうしてるのにお目にかかった事は無かったので・・・。」 マ「あはは・・・」 翠「で、なんでそんな事をしてるんですか?」 マ「え、ああそれは・・・」 蒼「・・・・・・。」 蒼星石がマスターを見上げてくる。 その目が何を言いたいかは言葉で聞かずとも分かる。 マ「えーとね、夏休みしか一緒にこうして過ごせないし、たまにはゆっくり一緒に過ごさせてって・・・“僕の希望で”!」 翠「お前が、ですか?」 マ「うん、“僕が”!!」 翠「・・・ふむ、あまり蒼星石を振り回すんじゃないですよ?」 マ「はい。」 蒼「ごめんね、そういう事だから今回は不参加で頼むよ。」 翠「仕方ないですね、くんくん尽くし第二部にまた誘いに来るです。 ちなみにくんくんカムバックの劇場版『ミッシングくんくん』から開始ですよ。」 蒼「了解。わざわざごめんね。でも四、五日の間は無理だから。」 マ「四、五日!?・・・いや、そうなんだよ。」 翠「四、五日ですか・・・まあいいですよ。代わりに年中夏休みの人間で妥協しときますから。」 蒼「あ、それと・・・」 翠「大丈夫ですよ。他の連中には適当に説明しておきますから。それじゃあ失礼しますよ。」 翠星石が踵を返す。 マ「もう帰るの?お茶くらい出すけど。」 翠「他の連中が待ってるし結構ですよ。それにせっかくわがままに付き合ってくれてるのなら時間を大事にしろです。」 マ「あ・・・分かった。」 蒼「じゃあここからでごめんね。」 翠「構いませんよ。じゃあまた。」 翠星石がそう言って部屋から出て行った。 蒼「ふふっ、ばれなかったみたいだね。」 マ「怒られなくて良かった・・・。」 蒼「そうだね、もっと何か言われるかと思ったよ。」 蒼星石がほっとしたようにマスターに寄りかかった。 そんな蒼星石を見てマスターも思わず微笑むと、改めて蒼星石を抱き寄せる。 翠(やれやれ、双子の姉をないがしろにして・・・腹に据えかねるのも確かですが・・・ 隠してたつもりかもしれませんが、蒼星石が幸せそうなら姉としては引き下がるしかありませんね) そんな風にして蒼星石は一週間程の楽しい夏休みを過ごしたのだった。
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